タイの宗教(タイについて知ろう-基礎編④)

 

タイ人の90%以上は仏教徒(上座部仏教)です。
日本に比べると仏教に対する信仰は厚く、僧侶の数は約29万人、男性の多くが出家を経験します。

(短期出家の場合、約3か月間修行するのが普通ですが、近年形式的になる傾向もあり、数日から数週間という短期間の場合もあるようです。)

寺院の数も多く、タイの仏教寺院数は約3万です。タイの有名な寺院には外国人観光客が多く訪れますが、それらが「観光名所」ではなく、信仰深い人々にとって神聖な場所であることも忘れてはいけません。
また、仏教とは別に、精霊(ピー)信仰の風習も生きています。

 

〈ピー信仰とは?〉
主にタイ族が信仰するアニミズム(精霊信仰)のことです。バラモン教、仏教などの外来宗教の伝来以前からタイ族全般に存在したとされる信仰の形態であり、現在でも外来宗教の影響を受けながらも、タイ族の基層の信仰として根強く残っています。

ピーとは精霊や守護神、幽霊のようなものです。ピーはいたるところにおり、供養すれば人を守ってくれるという考え方があるので、タイを歩いていると家にいるピーのためのお供え物をよく見かけます。


除霊や憑霊、祭祀を行う風習も残っており、特に都心部を離れると、ピー信仰が強くなるようです。
日本人のアミニズムの感覚と近いところもありますので、少し親しみを感じますね。

 

<大乗仏教と上座部仏教の違い>
日本や、中国、チベットなどの仏教は「大乗仏教」、タイや、カンボジア、スリランカ、ミャンマーなどの仏教は「上座部仏教(=小乗仏教徒)」です。

大乗仏教が、僧侶以外の人々も如来や菩薩に祈りを捧げることで救われるのに対し、上座部仏教は修行によってのみ悟りに達するとされています。(「小乗仏教」という呼び方は、大乗仏教側から見て「少しの人々しか救われない宗教」と、下に見た呼び名と言えます。)上座部仏教では、僧侶以外はお布施などによって功徳を積むことができます。

また、大乗仏教は後の解釈により多くの宗派や経典が乱立し戒律が少なくなっているのに対し、上座部仏教は経典がしっかり現存しており、それを大切にする考えから、古くからの戒律が数多く残っています。

 

<タンブン>


修行中の僧侶だけが対象とされる上座部仏教において、一般大衆にも救済の道が開かれています。それは「タンブン(徳を積む)」することです。
タンブンの具体的な例を挙げると、
お寺に寄付をする
喜捨する(托鉢に来た僧侶に食べ物を渡す、貧しい人に施しを与えるなど。)
出家する
息子を出家させる
鳥や魚を逃がしてやる
などです。

日常的にできることというと「喜捨」ですので、「タンブン」というと喜捨のイメージが強いです。

仏教には輪廻転生(生まれ変わる)という考えがあり、さらに「現世の行いが来世の幸せに影響する=徳を貯金する」という考え方があり、タイでは一般的な感覚として広く浸透しています。現在の幸福は前世で積んだ徳が高かったことを示し、不幸は努力の至らなさを表していると考えられています。
ですから、人々は進んでタンブンし、前世の悪い行いを償い、来世での幸せにつなげようとするのです。

※「シラチャでタンブン!」の記事はこちら

 

 

〈短期出家〉


(出典:mainichi.jp)

女性は僧侶になれないので、タイ人男性が出家するのには「女性であるため出家できない母親の代わりに出家し、親孝行する」という意味もあるようです。
日本でいう「出家」というと普通は俗世間にもどりませんが、タイでの短期出家は違います。
出家する前に髪と眉を剃り、僧侶となりますが、数日から数カ月の修行が終わると一般の人に戻ります。外国人向けの短期出家コースがある寺院もあるようです。出家中は戒律を守り、瞑想をしたり、仏教について学んだりします。
もちろん、それとは別に、長い年月をかけ修行して僧侶として生きる道を選ぶ方もいて、僧侶の位は修行の期間や、難しい試験をクリアできるかによって変わります。

 

<寺院に行く時の注意点>
ノースリーブやショートパンツなど、露出の多い服装は避けましょう。また、男女が手をつないだり肩を組んだりといったこともやめましょう。大声で笑うといったことも良くありません。また、建物の中に入る時は靴を脱ぎます。

 

<僧侶に対して>
女性の方への注意!
戒律に「女性に触れてはいけない」というものがあるため、女性は僧侶に誤って触れないようにしましょう。

托鉢の僧侶への喜捨
僧侶に渡すのは基本的に金銭ではなく食べ物や飲み物です。僧侶は自分で物を買ってはいけないという戒律があります。
日本とは感覚が違う点ですので注意。

 

<ワイ>
「ワイ」は合掌してお辞儀をする行為です。
挨拶として行われますが、元々は仏教徒が拝むときの行為から来ているようです。
ワイは、基本的に目下の人から行い、目上の人はそれに対してワイを返します。
目下に返す場合のワイは、手を胸の前あたりで合わせる形で良いですが、僧侶や仏像に対しワイをする場合は、頭を下げ目と目の間に親指が来るようにします。(手をあげるのではなく、頭を下げて手を当てるイメージです。)
同僚、友達であれば親指が顎の下あたりにくる程度に軽くお辞儀、自分より地位が高い人に対しては親指が鼻に付くような形で頭を下げます。

 


 

 

 

☆タイやシラチャの基本情報は、Sriracha-deの「シラチャ情報」ページにも掲載しています。
そちらも是非ご覧ください!

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